問 題 点 | 原 因 | 対 策 | |
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メタルインサート | ボス部の破壊 | 防錆油等、油類の付着によるストレスクラック | インサート金具を良く脱脂し乾燥してから用いる |
ボス厚みが不足 | ボス厚みをインサート金具直径の50%以上とする | ||
成形収縮歪み | インサート金具を予備加熱し熱い状態で金型にセットして成形する | ||
塗 装 | クラック クレージング 吸い込み 外観不良 |
成形歪み | アニーリング処理を行う |
成形歪みを低減する成形条件を選択する | |||
シンナーによるストレスクラック | 適切なシンナー・塗料を選択する | ||
塗装グレードを選択する | |||
密着不良 | 離型剤が付着 | 離型剤の使用を避ける | |
アルコール可溶性離型剤を最小局部的に使 用し脱脂を充分に行う | |||
塗料・シンナーが不適切 | 適切な塗料・シンナーを選択する | ||
接着 | 接着強度が 不足 | 接着面に離型剤等、油類が付着 | 離型剤の使用を避ける |
アルコール等で脱脂する | |||
接着剤が不適当 | 適切な接着剤を選択する | ||
(参考)接着剤の選択及び注意点 ・ABS樹脂同士の接着 プラスチック用の有機溶剤型・樹脂入り型・化学反応型の殆どが適応できる ・ABS樹脂と異質樹脂・異種物質との接着 プラスチック用又は相手材用の接着剤を試みる(接着力が劣る場合がある) 樹脂入り型・化学反応型が多く使用される ・充填接着 樹脂入り型・化学反応型が適する ・面接着 有機溶剤型・樹脂入り型を使用する場合は溶剤の蒸発に時間を要するので 接着片にスリットを多く設ける等、早く溶剤を蒸発させる |
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熱溶着 | 溶着不十分 バリの発生 |
溶着条件が不適切 | 適切な溶着条件を選択する |
接合部のデザイン | 接合部を適切にデザインする | ||
適切なエネルギーダイレクターを選択する | |||
クラック発生 | 熱歪み | 適切なホーン形状・出力を選択する | |
メッキ | 密着不良 | メッキ条件が不適切 | 適切なメッキ条件を選択する |
メッキグレードを選択する | |||
成形歪み | 成形歪みを低減する成形条件を選択する | ||
(参考) 成形品表面の成形歪みを低減するためには、成形条件を下記の方向に修正する ・シリンダー温度 → 高くする ・金型温度 → 高くする ・射出速度 → 中程度 ・射出圧力 → 中程度 アニーリング条件は下記を参考に、実際の成形品で問題が無いことを確認する ・温度 → 荷重たわみ温度を上限温度とする。 温度が高すぎると、成形品の変形が発生する場合がある。 ・時間 → 2~3時間を目安とする。 温度が高いほど短時間でアニールでき、低いほど長時間を要する |